医療法人博侑会 吉岡医院

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糖尿病におけるHbA1cの見方

2013年8月27日

暑かった8月も終盤となり今朝は多少涼しく感じました。
9月になってもまだまだ残暑は続くのでしょうが、
時間とともに着実に季節はうつろうのですね。

この間にマー君は開幕17連勝の日本記録を1つ更新し、
イチローは4000本安打の翌日に4001本目を打ち、
私も本日100回目のブログから新たな1歩を踏み出しました。

皆様いかがお過ごしでしょうか?
少しは過ごしやすくなり、
胸をなでおろしている方も多いと思います。

ところで、
今日は糖尿病に関係する話題を
一つお届けいたします。

皆様はHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)という、
糖尿病でよく用いられる検査数値をご存知でしょうか?
検診では必ずと言っていいほど入っています。

糖尿病をお持ちの方でしたらご存知かもしれませんが、
この4月からHbA1cの数値が、
従来のJDSという規格からNGSPという規格に変わりました。

これは今まで日本だけで使っていたHbA1c(JDS)が、
世界の多くの国で使われているHbA1c(NGSP)と、
数値が微妙に異なることによります。

単純に言いますと、
HbA1c(JDS)+0.4=HbA1c(NGSP)
ということになります。

日本だけが違う基準で診療していることになり、
欧米との診断基準の値が異なっていたり、
何しろ非常に紛らわしい状態でした。

これを世界基準に統一するために、
今年から表記がNGSPのみに変わっています。
今年の検診結果をお持ちの方は確認してください。

前年までの数値から急に上昇しているかもしれませんが、
それはNGSP値のほうがJDS値より、
同じ状態でも約0.4高く出るので当たり前なのです。

HbA1cは血糖値と関連して
上がったり下がったりする数値です。
糖尿病のない方は大半が6.0以下となっています。

それが糖尿病となり普段の血糖値が高いと、
6をこえて7台や8台となり、
ひどい場合には10を超えることもあります。

HbA1cは直近の2週間から1か月ぐらいの、
平均の血糖値を反映しています。
高い数値は血糖値も高い状態にあることを意味します。

では、いったいいくらまで下げなければならないのか?
HbA1cがNGSPになったことで、
現場の医師でも目標値が混乱しておりました。

「HbA1c 7.0% 未満」

これは日本糖尿病学会が2013年5月に、
熊本で開催された年次学術集会にて発表した、
『熊本宣言2013』で示された目標値です。

非常にきりのいいわかりやすい数値ですね。
糖尿病が怖いのは最終的に起こる合併症です。
これは将来の合併症予防を目的とした値です。

糖尿病の合併症は実に多彩です。
実は一般的にはあまり知られていなかったりします。
この際覚えておいてください。

神経障害(足の感覚が鈍くなる)、
網膜症(失明のおそれ)
腎症(腎不全で透析が必要となるおそれ)

この3つは糖尿病で微小血管がやられるため起こります。
これら3つは、神経、目、腎臓がやられますので、
「しめじ」と覚えるそうです。

また大血管が関係するものとしては、
虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)と脳梗塞、
また足の血管が詰まる閉塞性動脈硬化症があります。

このように糖尿病になると、
さまざまな危険な合併症を抱える可能性がありますが、
HbA1cを7.0未満にすると予防できる可能性があります。

また初期の糖尿病で、
運動や食事で経過を見ている場合での目標値は
HbA1c6.0未満だそうです。

逆に高齢であったり、寝たきりであったり、
どうしても緻密な血糖コントロールが難しい方は、
HbA1c8.0未満を目標とするようにとなっています。

ということで、患者さんごとの状況を考えながら、
目標値をだいたい6.0、7.0、8.0と分けれるといいようです。
これはシンプルでわかりやすいと思っています。

皆さんも時々HbA1cをチェックしてください。
健康な方は6.0未満であることを確認しましよう。
糖尿病の方は7.0未満を目標にしましょう。

このイラストは「熊本宣言2013」の最後にあったものです。
今や国民的キャラクターのくまもんが登場すると、
こんな内容でさえ癒されていいですね。

吉岡医院  内科
吉岡幹博