医療法人博侑会 吉岡医院

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潰瘍性大腸炎の新しいお薬について

2016年12月17日

あっという間に今年も残すところ、
あと2週間となりました。
本当に気忙しくなってきました。

皆さん年賀状の準備は始めましたか?
最近では年賀状を送る習慣が、
なくなってきているそうですが・・・、

私は昭和生まれの
アナログ人間ですので、
やはり準備してしまいます。

やり取りするのもいつも同じメンバーですが、
年賀状だけでつながっている人も少なくなく、
近況なんかが知れて嬉しいものです。

今年もそろそろ、
考えなければなりません・・・。

因みに当院から患者様向けの年賀状は、
デザインが出来上がり、
印刷に取り掛かっています。

今年来院くださった皆様に、
お送りする予定になっています。

 

さて、
前回はアレルギーの新薬を紹介しましたが、
今回は潰瘍性大腸炎の新薬が出ましたので、
簡単にご紹介いたします。

潰瘍性大腸炎という病気は、
あまり聞きなれない病気ですが、
原因不明の腸炎の病気です。

下痢、血便、発熱、腹痛が主な症状で、
根本的な治療法はなく、
炎症を抑えるお薬を必要とします。

ちょうどアトピーのかたが、
体調や季節とともに、
良くなったり悪くなったりするのと似ています。

総理大臣の安倍さんがこの病気だそうで、
第1期安倍内閣では激務のために悪化し、
体調不良となり退陣されたそうです。

基本的に使われるお薬は、
メサラジンという薬品で、
飲み薬や坐薬があります。

このお薬、
普通のお薬と違い、
腸から吸収されて効果を発揮するのではなく、

届いた場所で塗り薬のように、
その場所でのみ効果を発揮します。

つまりこのお薬は口から飲んで、
薬の成分がいかに大腸まで溶けてなくならずに
運搬されていくかがポイントになります。

そのためにお薬の周りには、
特殊なコーティングが施され、
胃や小腸で溶けないように設計されています。

これまであったお薬は、
「ペンタサ」と「アサコール」。

どちらも中身は同じメサラジンで、
コーティングに違いがあるのです。

ペンタサは「 時間依存性」と呼ばれ、
小腸から大腸に至る広い範囲で、
メサラジンを放出します。

そのため潰瘍性大腸炎の方には、
少し大腸にまで届く量が少なり、
飲む量の割に効果に限界がありました。

一方アサコールは「pH依存性」と呼ばれ、
コーティングはpHの低い胃や小腸では溶けず、
大腸に達してからメサラジンを放出します。

安倍さんはこのアサコールが出てから、
潰瘍性大腸炎の病状が改善し、
皆さんご存知のように総理に復帰しました。

そこで今回出た、
新しいメサラジン製剤ですが、
「リアルダ」という商品名です。

中身はやはり同じメサラジンです。
違いはコーティングです。

まず外側にpH依存性のコーティングを施し、
内側のメサラジンにも放出を緩徐にする基材を
くっつけているとのこです。

つまり「アサコール」と「ペンタサ」を
たしたようなお薬なのです。

こうして大腸全域に、
メサラジンを持続的に放出することで、
直腸にまで届く量が多くなります。

これまでのお薬で効きにくかった、
直腸に病変のある方でも、
有効性が高いそうです。

コンセプトは理解できました。

製剤見本をもらいましたが、
錠剤の大きさにびっくりしました!

潰瘍性大腸炎ではメサラジンの量を、
結構多く飲まなくてはならず、
1回に何錠も飲んでいたのですが、

その負担を軽減するために
1錠に含まれるメサラジンの量を、
従来の2倍から3倍にしたそうです。

しかし・・・、
これはちょっと大きすぎやしませんか?

 

IMG_1272

 

10円玉の直径とあまり変わりません・・・。

しかもコーティングが命なので、
割ったり粉砕したりして、
飲むことはできません。

若い方でもたまに、
錠剤を飲むのが苦手な方がおられますが、
高齢者には酷かもしれません。

ずっと飲み込めずにもごもごしているうちに、
喉の奥で徐々に溶けはじめたら、
大腸どころか口と食道で効いてしまいますね。

飲み込むのが不得意な方には、
少し気がかりです。

こういう方にはやはり、
従来の小さめの錠剤か、顆粒製剤である、
「ペンタサ顆粒」の方がいいのでしょう。

患者さんごとに合った剤型のお薬を選ぶのも、
治療の面ではとても大切なので、
新薬が全ていいとは限らないのですね!

簡単な説明ではありますが、
ご参考なれば幸いです。

 

最後に当院の年末年始の診療ですが、
12月29日木曜日午前診が最後です。
年始は1月4日水曜日から通常どおりです。

定期的なお薬などなくならないように、
ご確認くださいませ。

それでは風邪に気をつけてください。

忘年会シーズンです。
食べ過ぎ飲みすぎにもご注意を!(笑)

 

吉岡医院  吉岡幹博