医療法人博侑会 吉岡医院

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「45歳の地図」

2018年9月27日

秋分の日を越え、
秋らしくなって参りました。

朝と晩は少し涼しいので、
今週は1枚上着を着て出かけています。
9月は本当に1月の気温差が大きい月ですね。

風邪の患者様が増えています。
皆様もご注意ください。

 

 

私事ですが、
9月29日が誕生日で、
45歳になります。

大学を卒業し医師になり20年、
もちろんいろいろありましたが、
とても早かったように思います。

 

 

その昔尾崎豊が「17歳の地図」という
衝撃的なデビューアルバムを世に送り出し、
私たち世代の人間は夢中になって聴いていました。

 

その曲のタイトルをもじってと思いますが、
爆風スランプというバンドが
「45歳の地図」という曲を出しました。

調べてみると1990年だそうです。
私が17歳の時です。
まさに「17歳の地図」にはまっていた時期でした。

 

あの時は「45歳の地図」というタイトルが、
尾崎豊への冒涜のように聞こえましたが、
出したのが爆風スランプなので
まあ仕方ないかと思っておりました。

青春が去ったおじさんの
自虐的な歌だったような気がしますが
ちゃんと聴いたことはありません。

 

自分がこの度45歳になるのにあたり、
ふとこのタイトルを思い出してしまいました。

何となくですが、
この歌のせいで残念な歳に思えてしまいます。

 

それでも私にとっては
医師となり20年経過したことになり、
ちょっとした節目の歳でもあります。

 

 

「君は優しいから、

内科が向いているんとちゃうかな」

 

私が医師8年目にして外科医をやめ、
別の病院に内科医として赴任することになった時に、
送別会で当時の外科部長から言われた言葉です。

 

先生は励ましてくださったのでしょう。

 

ただ当時の私には胸に突き刺さる一言でした。

「おまえは外科より内科が向いているぞ」

 

外科医を辞めた最大の理由は、
父が早くで他界したため、
開業していた家業を継ぐためでした。

開業医としては
外科医よりも内科医としての知識や経験が
より多く必要になります。

 

7年間苦しい思いを幾度もしながら、
自分には外科医として資質のないことは、
うすうす気付いていました。

それでも何とかして
腕のいい外科医になろうと目指した自分でしたが、
結局たどり着くことはできませんでした。

 

その劣等感からか
上司から「落第」と言われた気がしたのです。

でも実際そうなのだと思います。

 

ただこの悔しさをばねにして、
内科医に転向してからの、
第2の下積み生活にも耐えることができました。

 

内科医のスタートはレジデントといって、
卒後1,2年の研修医と同じ立場になりました。
この時期はさすがにきつかったです。

それから約5年間と半年、
消化器内科医として内視鏡を中心とした
医療を学ぶことができました。

 

その後、今から8年前に遡りますが、
現在の医院で開業医としての
仕事を始めました。

医師としては12年が経過し、
ある程度自信もついてきた頃でしたが、
この自信は見事に打ち砕かれました。

 

それまでは、外科、消化器内科と、
仕事は異なれど同じ腹部の臓器を
扱っていました。

消化器内科と外科は、
野球で例えるならば、
ピッチャーとキャッチャー。

でも開業すると、
一般の内科も皮膚科も泌尿器科も整形外科も、
様々な患者さんが相談に来られます。

こうなると、
内外野を全部守っているような感じです。
とても今までの知識では追いつきません。

 

自分の無力さを痛感し、
もう一度ゼロから学ぶ覚悟を決め、
第3の下積み生活が始まったのです。

 

また今まで考えたこともない、
「経営」をしなければなりません。

選手兼監督のようなところに経営までも。
やったことのないことばかりで、
うまくできるはずもありません。

 

「自営業とはそのようなものだ」
と言われると思います。
確かにそうですが医療は本当に複雑です。

基本、
国の政策に振り回されからです。

 

2年ごとの診療報酬改定でやってくる
大波や小波にうまく対応しなければ、
経営破綻してしまいます。

大げさと思われるかもしれません。

 

でも考えてみてください、
あれほど混雑して24時間フル稼働している、
地域の総合病院が赤字で苦しんでいるのです。

社会保障費をぎりぎりまで削減する
国の医療政策がいかに厳しいか、
物語っていると思います。

 

このように厳しい医療情勢ですが、
開業医のいいところは、
自分の理想に向けて誰にも邪魔されず、
医療を行えるところです。

 

私は消化器内科、内視鏡を軸に、
あとはオールラウンダーとして、
多くの疾患に対応できることを目指しています。

 

そして患者様にとって、
受診や検査にストレスの少ない体制を
追及していきたいと思っています。

 

何か全てを一人で背負っているよう書きぶりですが、

実際は診療を支えてくれる看護師さんがいて、
医療事務を行ってくれる受付の方がいて、
医院に通ってくださる患者様がおられます。

 

不器用な私がこうして仕事ができるのも
皆さんのおかげだと、
日々感謝しています。

 

 

最後に今後です。

 

私の父は60歳を前に、
自分の専門領域のがんで
亡くなりました。

これにならうと、
私もあと15年ほどになります。

 

長く生きようとは思っておりませんが、
子供がまだ小さいので、
仕事をするころまでは助けてあげたいです。

 

ということで、
あと20年ぐらいは元気で
いなければなりません。

来月、
初めての
PET-CTを申し込みました。

 

 

外科医としてのスキルや
30代の頃の若さなど、
失ったものは多くあります。

それらをそっと受け止めながら、
45歳という歳を
いい1年にできればと考えいています。

 

 

 

 

吉岡医院  吉岡幹博